エレファントという“最強エクササイズ”の全貌

→ 過緊張の抑制・神経的な抑制・四肢連動までの多機能性
こんにちは。霧島市で理学療法士として、ピラティスや運動療法を通じて「痛みの根本改善」を目指すサポートをしています、佐多翔太です。
Sata studioではピラティスを中心としたパーソナルトレーニングを、霧島未来キッズ(KMK)では子どもたちに多様な運動経験を提供し、脳と身体を育てる活動を行っています。
【エレファントとは?】
ピラティスの代表的なエクササイズ「エレファント」。
リフォーマーで行うことが多いですが、サタスタジオでは マットでの評価 にも応用しています。
エレファントを通じて確認するのは、単なる筋力や柔軟性ではありません。
神経の抑制機能や感覚の統合力 を見極める大切な評価手段のひとつなのです。
【サタスタジオでの評価ポイント】
エレファントをマットで実施し、次の3つを特にチェックします。
- 後部連鎖筋(背面の筋群)の適切な抑制
硬さを保ったままではなく、“脱力できるかどうか”を確認します。 - 上肢のPUSH能力
肩甲骨を安定させながら押す力があるか?呼吸との協調性も評価します。 - 屈曲機能
背骨を分節的に丸め、腹筋群が適切に働いているかを見ます。
【神経的な抑制と感覚統合】
エレファントの大きな価値のひとつが 神経的な抑制 の評価です。
体幹の安定性だけでなく、感覚の統合がうまくいっていない場合、手指や足指は無意識に 屈曲方向(曲がる方向)に入りやすくなります。
これは「力んでしまう」「余計な動きが混ざる」サインでもあり、
エレファントではその 屈曲優位なパターンを抑制する訓練 にもなります。
つまり、ただのストレッチや姿勢運動ではなく、神経系のリセットと再学習 を促す動作でもあるのです。
【まとめ】
サタスタジオでのエレファントは、
- 筋の抑制機能
- PUSH能力
- 屈曲機能
- 神経的な抑制と感覚統合
これらを一度に観察・トレーニングできる、まさに“最強の全身エクササイズ”。
「ロールアップができるかどうか」ではなく、
「分節運動ができるかどうか」「不必要な緊張を抑えられるかどうか」を見ることで、より根本的な機能改善へとつなげています。
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